
石原莞爾 マッカーサーが一番恐れた日本人 (双葉新書)
早瀬利之
双葉社 / 2016-08
この本について
仕事でも人間関係でも、正しいと思うことを言ったり実行したりすると、なぜか上の人に煙たがられる…そんな経験ってありますよね。筋を通したい気持ちと、現実の組織で生きる窮屈さのあいだで揺れ続けるあの感じ。僕自身ずっとそのモヤモヤを抱えていて、そんな時にこの本の石原莞爾の言葉がじわっと効きました。 彼は部下からは慕われるのに、上層部には徹底的に嫌われた人でした。でもその理由が、性格云々ではなく「何が正しいか」を軸に動こうとしたからだと分かると、不思議と自分の悩みとつながって見えてきます。また、勝者の立場では教育は成立しないという彼の視点は、部下育成やチーム運営にそのまま持ち込める感覚があります。相手と心が通わなければ、どれだけ正しい理屈を積み上げても届かない、というあのリアルさです。 さらに読み進めると、戦争の記録だけでなく、「権力側が自分に酔い始めると現場がどう崩れるか」「誰が意思決定を握ると組織はどこへ向かうか」といった、今の職場の悩みに直結する視点が出てきます。歴史の話なのに、なぜか自分の毎日の判断が試されているような感覚になります。 組織の中で正直に生きようとすると疲れる人、自分の正しさがどこまで許されるのか迷う人には、とても静かに刺さる一冊だと思います。
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