
TEDトーク 世界最高のプレゼン術
ジェレミー・ドノバン and 中西 真雄美
新潮社 / 2013-07-18
この本について
人前で話すたびに、「もっと伝えられたはずなのに」と帰り道で落ち込むことがよくあります。準備した内容は悪くないのに、いざ話し始めると言葉が走ってしまったり、スライドに頼りすぎたり、相手の表情が読めなくて不安になったり。僕もずっとその繰り返しでした。 この本を読んで強く感じたのは、うまいプレゼンって“話し上手の才能”じゃなくて、“観察と組み立て”の技術なんだ、ということです。例えば、冒頭の10〜20秒で何を差し出すかを決めておくだけで、その後の安心感が全然違うこと。あるいは、質問の投げ方ひとつで空気が動くこと。自分を大きく見せず、むしろ弱さごと差し出すほうが聴衆との距離が縮まること。どれも小さな工夫ですが、日常の仕事にそのまま持ち込めるものばかりでした。 個人的にいちばん刺さったのは、「スライドは自分のカンペではない」という一文です。要素を削り、沈黙を怖がらず、相手の“理解する余白”を残すこと。これを意識するだけで、会議でも説明の手触りが変わりました。誰かをヒーローにする語り方も、相手が“自分ごと”にしやすくなるので、実務でもかなり効きます。 伝えたいことはあるのに、話す段になると途端に自信が揺らぐ人に届く本です。僕と同じように、日々ちょっとずつ話し方を整えたい人には、かなり実用的に感じると思います。
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