
大学生の論文執筆法 (ちくま新書)
石原千秋
筑摩書房 / 2006-06
この本について
レポートや論文を書くたびに、「結局これでいいのか」「自分の思考がどこにも定まっていない気がする」とモヤモヤすることがあります。意気込みだけ大きくてテーマがぼんやりしたまま進めたり、書き言葉と話し言葉のあいだで迷ったり、段落の付け方に自信が持てなかったり。僕自身、学生の頃も社会人になってからも、文章を書くたびに同じ壁にぶつかっています。 石原千秋『大学生の論文執筆法』は、そうした「どこから整えていいのかわからない」状態を、かなり現実的な視点から立て直してくれる本でした。たとえば、テーマは意気込みより少し小さく設定すること、タイトルが付けられるかどうかで自分の考えが固まっているかが分かること、段落や句読点は見た目の美しさや読みやすさまで含めて設計すること。どれも小手先ではなく、実際に机に向かったときの動きが変わる話ばかりです。 そしてもうひとつ刺さったのは、「大学のレポートで知りたいのは思考であって、体験ではない」という指摘でした。感想で押し切るのではなく、自分の立場を取って書く。その瞬間に初めて、賛成できること・批判できないことが生まれる。ここを避けているあいだは、どれだけ語彙があっても論文にはならないんですよね。 文章を書くとき、つい迷走しがちな人、特に「考えているつもりで実は立場が定まっていないかもしれない」と感じている人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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