
資本主義という謎 「成長なき時代」をどう生きるか (NHK出版新書)
水野 和夫 and 大澤 真幸
NHK出版 / 2013-02-09
この本について
最近、「このまま成長しない世界で、自分の仕事や暮らしはどうなるんだろう」とぼんやり不安になることが増えました。頑張れば報われる、経済は基本的に右肩上がり――そんな前提が少しずつ揺らいでいる感じがして、ニュースを見ても状況がつかめないままモヤっと終わることが多いんですよね。 この本が助かったのは、いま起きていることを“今だけの異常事態”としてではなく、数百年単位の歴史の中で位置づけてくれたことでした。国家と資本の力関係がどう変わってきたのか、ヘゲモニーが移り変わるとき何が起こるのか、成長が止まった社会がどんな課題を抱えるのか。ニュースでは切れ端しか見えなかったものが、一本の流れとしてつながっていく感覚があります。ゼロ成長が簡単ではない理由や、国家が資本の“後始末”を担わされる構造など、普段の生活で感じていた違和感にも言葉が与えられました。 そして個人的に一番効いたのは、「成長しないこと=衰退」ではなく、そもそも近代の価値観そのものが問い直されているという視点です。歴史的な“長い一六世紀”から始まり、現在の中国やアメリカの動き、日本が置かれた立場まで含めて、世界の変化をどう受け止めるかが整理されていく感じがあります。 世界の動きに振り回されているようで落ち着かない人、経済ニュースがどこか他人事に感じてしまう人に、特に刺さる本だと思います。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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