
増補版 なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?――日本人が知らない本当の世界経済の授業
松村 嘉浩
この本について
将来のことを考えるたびに、なんとなく胸がざわつく時があります。人口減少とか、技術の進歩とか、世界情勢とか…ニュースは追っているつもりなのに、自分の足元がぐらついている感じが抜けない。私もずっと同じ状態で、特に「成長しないなら、日本はどうやって生き延びるんだろう」という疑問が頭から離れませんでした。 この本は、そういう不安にいきなり答えをくれるわけではないのですが、世界のしくみを“自分の言葉で理解し直せる”感覚をくれます。たとえば、世界は必ずしも「努力した国が成長する」わけじゃなく、構造的に“中核”と“周辺”に分かれているという視点。あるいは、経済が定常状態になっても人間の進歩は止まらず、成長ではなく労働時間の短縮という形で豊かさを実現できるという考え方。こういう話を知るだけで、成長が鈍い今の日本を「終わりの兆し」ではなく「別のやり方を模索すべき局面」として見られるようになりました。 さらに、日本人の価値観が一神教とは違い、物や自然に対する尊重から成り立っているという指摘も印象的でした。成長を前提にしない社会をつくるなら、この感覚こそが武器になるかもしれない。そんなふうに、悲観ではなく“別の解釈”が静かに積み上がっていきます。 今の世界の動きをニュース単位で追うのに疲れた人、そして「自分が感じている不安の正体を言語化したい人」にじっくり刺さる一冊です。
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