
フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち
マイケル・ルイス, 渡会圭子, and 東江一紀
文藝春秋 / 2019-08-06
この本について
仕事でも日常でも、「自分だけが遅れてる気がする」とか、「本質より細部の小競り合いに振り回されてるな…」みたいな感覚ってありませんか。自分の努力や集中力の問題だと思いがちですが、仕組みそのものがそうさせている場面って意外と多いんですよね。 『フラッシュ・ボーイズ』を読むと、その感覚が少し言語化されます。たとえば、ロシア人プログラマーがコンピューターに触れる時間が限られていたせいで、結果として“思考を深めてからコードを書く”姿勢が身についたというくだり。逆説的ですが、環境が人の仕事の質を変えてしまう。その視点は、私たちの働き方にもそのまま重なると思いました。また、株式市場の「スピード競争」が、当事者以外から見えないレベルで歪みをつくり、その中で正攻法の取引が割を食っていたという話は、目の前の理不尽に名前をつけてくれるような感覚があります。 この本が特別なのは、巨大な市場の話をしながら、人が環境にどう影響され、どう選び直すかを描いているところです。自分の「なぜうまくいかないのか」を、努力論ではなく構造の目線で考えたい人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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