
対人関係療法で改善する 夫婦・パートナー関係
水島広子
この本について
パートナーとのやり取りで、「なんでこんなにかみ合わないんだろう」と思う場面ってありますよね。こっちは頼んだつもりなのに相手は責められたと受け取っていたり、さりげないため息や沈黙が相手にはまったく伝わっていなかったり。私も同じことで何度もつまずいてきました。 この本がいいのは、夫婦の問題を「人格」ではなく「役割期待のずれ」として丁寧に扱ってくれるところです。たとえば、相手を変えようとするときに攻撃だと受け取られやすい理由とか、抽象的な不満ではなく“相手から見ても明らかな行動レベル”で伝える工夫とか、「言わなくてもわかるはず」という期待がどれだけ危ういかなど、身に覚えのあるシーンが続きます。読んでいると、相手の反応にイラッとする前に「これはどう聞こえていたんだろう」と一呼吸おけるようになる感覚がありました。 もう一つ助かったのは、「助けたい気持ちがあるのに、なぜかすれ違う」ケースの扱いです。相手が解決策を求めているのではなく、ただ安心したいだけの瞬間があるという指摘は、日常の会話で大きな差を生むと思いました。沈黙が実は“努力の停止”として伝わる、という視点もけっこう衝撃です。 パートナーを変えたいわけじゃなくて、ただ今のすれ違いを少しでも軽くしたい人。そんな人に静かに効いてくる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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