
みずうみ
よしもとばなな
新潮社 / 1967-05-01
この本について
最近、自分の人生のつぎはぎ感に気づいてふと立ち止まることがありませんか。過去の選択が正しかったのかもよく分からないし、親との距離感や他人との関わりも、いつの間にか自分を疲れさせていたりする。何か劇的に変えたいわけじゃないのに、今のまま進んでいいのかだけが妙に気になる、あの感じです。 『みずうみ』を読んでいると、そのモヤモヤに少し呼吸の余白ができるような気がします。人生が偶然に振り回されて形がいびつになっても、「それでも確かに自分の人生はある」という視点がまず沁みます。立派になろうとしなくても、ゆがんだままの自分を受け止めてみる余地が生まれる。さらに、毎日紅茶のために水を汲みに行くミノくんのように、ごく小さな行動が自分だけの世界をつくる、という感覚も静かに効いてきます。誰に理解されなくても、自分で選んだ営みを積み重ねればいいという、現実的な強さがある。パスタを食べながら「またひとつ区切りを迎えた」と気づく場面も、成長って気合ではなく、選ぶ度にじわっと訪れるものなんだと教えてくれます。 大きく人生を変えたいわけじゃないけれど、今の自分をどう扱えばいいのか迷っている人に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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