
新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか (幻冬舎単行本)
北野武
この本について
道徳って言われると、つい「正しさの押しつけ」みたいなものを思い出してしまいますよね。大人になってからも、自分の中の基準が定まらないまま周りに合わせてしまったり、逆に「正解」を探して焦ったり。僕もけっこうそういう迷いが多くて、この本を読んだときに少し肩の力が抜けました。 北野武さんの話は、偉そうな正論ではなくて「結局、人は自分の足で立つしかないよね」という、とても地に足のついた視点なんです。誰かに与えられた道徳の傘から出て、自分なりの基準を持つこと。成功する人間ほど自然に節度を身につけていくという感覚。あいさつひとつだって、気持ちいいかどうかは自分の問題で、他人が決めつけるものじゃないという考え方。こういう一言ずつが、自分が今まで勝手に背負っていた「こうしなきゃ」に風穴を開けてくれました。 読んでいて一番刺さったのは、「夢より今を大事に生きる」という部分です。将来のために今を削り続けると、気づいたときには何をしたいのかすらわからなくなる。その感覚は、自分の生活のどこかにも思い当たるところがあって、妙に静かに効いてきました。道徳という言葉を使っていながら、実態としては「自分の行動をどう整えていくか」の話なんですよね。 周りの価値観に振り回されがちな人、自分の軸をつくりたいけれど説教っぽい本は苦手な人には、特にしっくりくると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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