
スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える (NHK出版新書)
稲見 昌彦
NHK出版 / 2016-02-10
この本について
技術の話を聞くとワクワクはするのに、自分の仕事や生活とはどこか遠い気がして、結局「で、これは何に効くんだっけ?」と迷うことが多いんですよね。便利さや効率の話だけだと、どうも自分ごとに落ちてこないというか。 この本が面白いのは、最新技術を“遠い未来”としてではなく、「身体がどこまで拡張できるのか」という問いに落とし込みながら語ってくれるところです。ネズミが脳信号だけでロボットアームを動かす実験や、義足の選手が健常者を上回る動きを見せ始めている現実を読むと、テクノロジーが身体感覚そのものを書き換えていくイメージが急に身近になります。道具が身体化するとはどういうことか、自分の仕事道具にも置き換えて考えられるのがありがたいポイントでした。 さらに、著者が何度も強調する「現実世界と現実感の違い」という視点が、日々の判断にも効いてきます。情報の正しさよりも、私たちがどう感じ取っているかのほうが行動に影響する──当たり前なのに抜けがちなところを、逆さメガネの実験や光学迷彩の話が具体的に思い出させてくれます。 未来の技術を“自分の身体の延長”として考えてみたい人に向く一冊だと思います。今すぐ役立つノウハウというより、ものの見え方をひとつ増やしてくれる本でした。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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