
いちばんやさしい教える技術
向後千春
永岡書店 / 201204
この本について
人に何かを教える場面って、仕事でも日常でも避けられないのに、思ったように伝わらなかったり、相手の反応が薄かったりすると、こちらが悪いのか、相手が聞いていないのか、よくわからなくなりますよね。僕も「前に言ったよね?」と口にしてから後悔することが何度かあって、そのたびに教える側の立ち位置にモヤモヤしていました。 この本を読んで腑に落ちたのは、「心を変えるんじゃなくて行動を変える」「教えたかどうかは相手の変化で決まる」という視点でした。たとえば、お説教しても態度スキルは身につかないという指摘は、自分の経験とも一致していて納得しかありません。相手の状況を観察して、ちょうど良い量の知識を渡し、実践してもらってフィードバックする――これだけ聞くと当たり前なのに、実際にはできていないことが多いんですよね。また、相手の強みを先に見つけて伝えるという姿勢も、場の空気を変えるくらい効果がありました。 一緒に働く人や後輩とのやり取りで「どう説明すれば伝わるんだろう」と悩む人にはしっくりくると思います。教える力というより、コミュニケーションの土台を整える本に近い感覚でした。自分のやり方を見直したいときに、静かに背中を押してくれる一冊です。
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