
人はなぜ、宗教にハマるのか?
苫米地英人
フォレスト出版 / 2015-12-11
この本について
ときどき、自分が何を信じて生きているのか分からなくなることがあります。宗教に限らず、社会の「当たり前」や歴史の物語まで、本当にそうなのかと疑ってしまう瞬間がある。でも、疑うほど軸が揺らぐ感じもあって、どう扱えばいいのか分からないまま放置してしまうんですよね。 この本は、そういうモヤモヤに対して「信じる/ハマる仕組み」を脳科学や歴史の具体的な話でほどいてくれます。前頭前野の進化から、人が他者に共感するようになるプロセスをたどるあたりは、信仰の問題を“特殊な誰かの話”ではなく、自分の日常の判断や思い込みにもつながるものとして見せてくれます。また、仏教やユダヤ教、キリスト教がどんな歴史的文脈で形を変えていったのかを追うくだりは、「今ある教えが絶対」ではなく、「人間の都合や時代で変化してきたものなんだ」と肩の力が抜ける感覚がありました。ゲーデルの不完全性定理まで持ち出しながら“完全な体系はそもそも成立しない”という話に触れると、信じることを怖がり過ぎなくてもいいのかもしれないと思えます。 世界観に振り回されやすい人や、何かを信じたい気持ちと距離を置きたい気持ちが同居している人に向いています。そんな揺れの背景を、少し現実的な目線で整理できる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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