
大学入試問題で読み解く 「超」世界史・日本史 (文春新書)
片山杜秀
文藝春秋 / 2016-12-20
この本について
歴史の話を読んでいると、「なぜ国や社会がこういう形になったのか」が急に分からなくなる瞬間があります。ニュースで聞く言葉も、制度の成り立ちも、点で理解してきたものが線につながらず、なんとなくモヤモヤが残る。僕もそういう宙ぶらりんの感覚をずっと抱えてきました。 この本は、大学入試問題を起点にしながら、宗教改革や主権国家、グローバリゼーション、戦争といった大きなテーマが、どういう必要に迫られて生まれたのかを「動機」から説明してくれます。グロティウスが国際法を整えたのも、ホッブズが主権の考え方を組み直したのも、その時代の人びとが抱えていた切実な課題に応えた結果なんだとわかると、歴史が少し現実の感覚に近づきます。読者が保存した抜粋を見ると、「制度や思想が生まれた背景」を押さえた部分に強く反応しているように感じますし、それはまさにこの本の一番おいしいところです。 個人的には、日本史と世界史がゆるくつながる瞬間が多く、たとえば南朝の存続理由や金本位制復帰の判断など、教科書でさらっと流れていた場面の“人間くささ”に気づかされました。歴史を暗記ではなく、因果の連続として理解したい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの37%が集中しています。
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