
歴史は予言する(新潮新書)
片山杜秀
新潮社 / 2023-12-18
この本について
最近、「国の空気ってどこから生まれるんだろう」とか、「自分が感じている停滞感は、ただの気のせいなのか」といったモヤモヤを抱えることが多くて。ニュースを見ても、歴史の教科書を読み返しても、いま起きていることをどう捉えればいいのか足元がふわつく感じがあるんですよね。そんなときに読んで、思考の軸をちょっと整えてくれたのが『歴史は予言する』でした。 この本は、歴史をなぞって安心するタイプの本ではなくて、むしろ「歴史のほうがよく知っていた」と突きつけてくる。たとえば、下り坂にさしかかっているのに皆がそれを認めたくない国の空気の話や、天皇制が揺らぎかねなかった幕末のエピソードは、単なる知識じゃなくて「今をどう見るか」を考えるための材料として響きました。さらに、スイスの中立が揺らいだ理由や、アメリカが中東への態度を変えた背景など、いまの世界を読み解く時に「そういう風に見るのか」という視点を何度も渡されます。自分の思考のクセがほぐれる感じがあるんですよね。 歴史を遠いものにせず、現在の違和感や不安にそのまま接続してくれるので、「世界のニュースを見ると疲れるけど、見ないともっと不安になる」という人には特に刺さると思います。大きな時代の動きをどう受け止めたらいいのか悩んでいるとき、ちょっと深呼吸させてくれる一冊でした。
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