
情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫)
堀 栄三
文藝春秋 / 1996-05-10
この本について
仕事でも日常でも、相手の意図がつかめないまま判断を迫られる瞬間ってありますよね。自分の期待や願望で都合よく解釈してしまったり、一本の情報だけで「きっとこうだ」と思い込んで動いてしまう。その結果、あとから「なんであの時あんな判断を…」と頭を抱えることになる。僕自身、このモヤモヤがずっと消えませんでした。 『情報なき国家の悲劇』が刺さるのは、著者が戦時中の経験を通して、情報を扱うときに何が起きていたのかを、成功も失敗も込みで淡々と語ってくれるところです。「二線、三線の交叉点を探さないと真偽は見えない」とか、「自分のレンズで見た途端に判断を誤る」とか、耳が痛いけれど実感できる話が続きます。現場でどうやって“職人的な勘”が育っていくのかも、精神論ではなく、地道な観察と蓄積があってこそだとわかってくる。さらに、相手の仕草をどう読むか、人の心に近づくとはどういうことかなど、情報が生き物として扱われていた感覚がリアルに伝わってきます。 僕はこれを読んでから、ひとつの断片だけで判断しない癖がついたし、相手の行動の奥にある「本質」を探る姿勢も少しずつ育ってきた気がします。派手なノウハウ本ではないけれど、判断に迷いやすい人ほど、静かに効いてくる内容だと思います。 特に、仕事で「相手の意図を読む必要があるのに、自分の思い込みが邪魔をする」という人には、深く沁みるはずです。
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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