
経済ヤクザ (角川文庫)
一橋 文哉
幻冬舎
この本について
仕事でもニュースでも、「表の話だけ見ていても全体がつかめないな…」と思う瞬間ってありますよね。誰がどこで意思決定しているのか分からないまま物事が動いていく感じというか。自分もそこにずっとモヤモヤがあって、この本を読んだときにようやく腑に落ちた部分がありました。 『経済ヤクザ』は、暴力団そのものをスキャンダラスに描く本ではなく、戦後から九〇年代までの政治・企業・裏社会のつながりを、事件単位で淡々と追っています。宅見勝の射殺事件や「ほめ殺し」、ロッキード事件の裏側など、抜粋を眺めても分かる通り、読者が保存しているのは“闇の派手さ”ではなく、“表と裏がどう結びついていたか”という接合部の部分なんですよね。ここが本書の一番の強みで、社会の動きが急に立体的に見えてきます。 読んでいて感じたのは、普段触れる情報がどれだけ表面だけなのか、そして「この決定の背後には誰がいたのか」という視点を持つだけで歴史やニュースの理解が変わるということです。また、法整備や捜査の限界、政治の弱点など、理想論では片付かない“現実の構造”をそのまま突きつけてくるので、逆に腹が据わるところもありました。派手な結論はなくても、世界の見え方がじわじわ変わるタイプの本です。 表の情報だけだとどうしても違和感が残る人、ニュースの裏側を落ち着いて知りたい人に刺さると思います。自分と同じように、モヤモヤを抱えたまま働いている人ほど得るものが大きいはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
読書の順序
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