
きれいなシワの作り方~淑女の思春期病
村田沙耶香
マガジンハウス / 2015-09-17
この本について
年齢や立場に合わせて「そろそろこうあるべき」と言われる場面って、多いですよね。結婚にしても仕事にしても、正解っぽい形はあるのに、どうしても胸のどこかがザワっとしてしまう。「なんか違う」の正体が分からないまま、周りに合わせて動くと、あとで自分だけ取り残された気にもなる。僕自身も、その違和感をごまかし続けてしんどくなったことがあります。 村田沙耶香さんの『きれいなシワの作り方』は、その“なんか違う”を無理に丸め込まないでいいよ、と言ってくれる本でした。結婚も友情も、決定的な価値観の差にぶつかる瞬間はあるし、そこで苦しくなるのも当たり前。その痛みを「成長の途中にある痛み」として受け止める視点が、とても現実的で救われます。誰かと関係を作るときに、既製品の形に合わせるのではなく、二人にとって丁度いいやり方を探していくという発想も、肩の力がふっと抜けました。 特に、年齢を重ねても“思春期”みたいな迷いが続くという話は、正直かなり刺さりました。大人になってからの不安や揺れを「まだ変わっていける証拠」と思えたら、自分の選択にもう少し優しくなれる気がします。 自分の本音と折り合いのつけ方に悩んでいる人には、静かに効く本だと思います。
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