
みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子訊く/村上春樹語る―
川上未映子 and 村上春樹
この本について
書いていることが散らかっていく感じや、「自分の中で結局いつも同じことを繰り返してるだけなんじゃないか」という不安って、仕事でも文章でもけっこう出てきますよね。頑張っているほど、どこまで自由にやっていいのか、逆にどこに線を引けばいいのか分からなくなる。私自身、そこでもがいていた頃に読んで救われたのが、この対話集でした。 村上春樹さんが語る「縛りがあるから長編は育つ」という話は、創作に限らず、日々の判断にも置き換えられるなと思います。なんでも自由にやっていいときほど迷うけれど、あえて自分で枠を決めると、意外と前に進める。さらに、ボルヘスの「結局、人は一生に五つか六つのことしか書けない」という言葉が出てきますが、これも妙に腑に落ちました。自分がぐるぐる同じテーマに戻ってしまうのは「ダメだから」じゃなくて、人間ってそういう構造なんだと少し気が楽になります。 そしてもうひとつ印象に残ったのは、物語の「意味づけ」を作者が過剰に提示しない姿勢です。分からなさがあるから読者の中で勝手に育つ。これって、仕事でも人間関係でも、全部を説明しきろうとして疲れてしまうときの支えになる考え方でした。 創作している人だけじゃなく、自分のテーマに悩み続けている人、自分の中の「同じパターン」に居心地の悪さを感じている人には、特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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