
こころのバランスが上手にとれないあなたへ (こころライブラリー)
田中千穂子
この本について
最近、人の話を聞くときも、自分の気持ちを言葉にするときも、どこまで相手に委ねていいのか、逆にどこまで自分の内側で抱えたままでいいのか、その線引きがわからなくなることがありませんか。気持ちは揺れるのに、行動に落とすのは別の話で、頭の中ばかりが先に疲れてしまうような感じ。僕自身、まさにその迷いのなかで手に取ったのがこの本でした。 印象的だったのは、言葉を「相手に触れる媒介」として改めて捉え直す視点です。話す・聞くという日常の行為に、こんなにも関係性のヒントが詰まっていたのかとハッとしました。また、こころの揺れをなくそうとするのではなく、揺れを前提にして自分の舵取りを覚えていく、という考え方も肩の力が抜けました。もうひとつは、自分とつながるためには、外に働きかける前に一度内側に視線を戻し、じっくり「発酵」させる時間が必要だというところ。焦って行動だけ増やしていた自分にはとても沁みました。 親子関係やしつけの話も多いのですが、扱っているのは「人がどうバランスをとって生きるか」というもっと広いテーマです。特に、他人と自分との境界線がぼやけがちな人には静かに刺さると思います。 迷いながら日常を続けている人ほど、そっと効いてくる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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