
鹿の王 4 (角川文庫)
上橋 菜穂子
KADOKAWA / 2020-08-07
この本について
仕事でも人間関係でも、自分の役割をどう捉えればいいのか分からなくなるときがあります。誰かを守りたいと思う気持ちと、自分の限界とのあいだで揺れたり、強さや優しさに“資格”なんてあるのかと考えてしまったり。私自身も、何かを選ぶたびに小さな悔いが積もっていく感覚にとまどうことがよくあります。 『鹿の王 4』は、そんな揺れを真正面から扱います。生まれ持った才がときに残酷で、誰かを助ける行動が必ずしも美談ではなく、むしろ背負うものを増やすことすらある。それでも、「そう生まれたから」と割り切れない心の動きが丁寧に描かれていて、自分の中の迷いや葛藤がそのまま物語に溶け込んでいるように感じました。生と死をただの運命として受け入れられない人間だからこそ、他者に手を伸ばし、また誰かの手に救われる。その循環に、無理なく気持ちが寄り添っていきます。 読んでいて特に響いたのは、「群れを支える者」とは支配者ではなく、ただその場で命を張れる者のことだ、という視点でした。英雄視も否定しきれない敬意も、その裏にある“押しつけられた役割”の苦さも、どれも嘘のない感情として描かれます。自分の強さも弱さも、そんなにきれいに整理しなくていいのかもしれない、と少し肩の力が抜けました。 自分の役割に迷いがある人、誰かを守りたい気持ちと自分の限界のあいだで立ち止まっている人には、特に静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの47%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要







