
鹿の王 水底の橋 (角川書店単行本)
上橋 菜穂子
KADOKAWA / 2020-06-12
この本について
仕事でも家でも、どこか「自分の役割に追いつけていない感じ」が抜けないときがあります。覚悟を決めきれなかったり、誰かとの関係に温度差を感じたり、幸せを受け取るのが下手だったり。前に進みたいのに、胸の奥でひっかかっているものはそのまま、という日が続くこともあります。 『鹿の王 水底の橋』の抜粋を見ていると、読んだ人が刺さったのは派手な展開よりも、そういう「心の痛みを抱えたまま生きる感じ」に触れる場面なのだろうと思います。たとえば、幸せはあるのに留めておけないと知っている気持ちとか、ふたつの道をひとりで辿るような孤独とか、痛みを胸の底に押し下げて日々を回してしまうところとか。登場人物たちの迷いは、どこか自分の迷いと重なります。 この物語が効くのは、苦しさを解決してくれるからではなく、その苦しさの「奥行き」を見せてくれるからだと思っています。生と死、病と医術、愛情と責任といった、逃げずに向き合うしかない問題を、登場人物たちが自分の足で確かめていく。その姿を追っているうちに、自分の中の決めきれなかった思いにも少しだけ輪郭がつく。誰かに愛されている実感がすぐに信じられなくても、時間をかけて馴染ませていけばいいのだと思える。 役割と気持ちがちぐはぐなまま頑張ってきた人に、特に静かに刺さる物語です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要







