
どうしても生きてる (幻冬舎文庫)
朝井リョウ
幻冬舎 / 2019-10-10
この本について
仕事も人間関係も大きな不満はないはずなのに、どこか水の底に沈んでいるような感覚が抜けないときがあります。ちゃんと暮らしているのに、誰とも深くつながれず、自分だけが世界から少しズレているようなあの感じです。理由がはっきりしないぶん、こじれたまま放置してしまうんですよね。 『どうしても生きてる』の抜粋を見ていると、多くの人が刺さっているのは、「健やかな論理」と「その裏側にあるどうしようもなさ」の距離なんだと思います。正しさの側に立って安心したい気持ちも、本音では誰にも見せたくない衝動も、どちらも人間の中に同時にある。その揺れを、朝井リョウは妙に整えず、そのままの形で置いてくれるんですよね。だから、読んでいると自分の鈍い痛みを他人に説明されたような気になる。 もう一つ大きいのは、「満たされているのにどこか欠けている」感覚へのまなざしです。貯蓄もあって、生活も安定している。なのにふとした瞬間に疎外感が押し寄せる。作中の人物たちの静かな亀裂や、言葉にしにくい澱みを追いかけていると、説明のつかないモヤモヤに名前を与えられるような感覚がありました。自分を変えられないまま生きている人の姿に、不思議と救われる部分もあります。 「ちゃんと暮らしているのに、どこか満ちきらないままの自分」を抱えている人には、特に静かに響く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの55%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要









