
「働き方」の教科書―人生と仕事とお金の基本―(新潮文庫)
出口治明
この本について
最近、過去の選択を引きずったり、他人の人生と比べて落ち込んでしまったり、そもそも自分は何をしたいのかよくわからないまま日々が流れていく…そんな感覚を抱えている人、多いと思います。僕もよくそこで足が止まりますが、この本を読んだとき、少しだけ視点がほぐれました。大きな答えをくれるというより、「こういう見方もあるかも」と肩の力を抜ける感覚に近いです。 たとえば、人生の多くは偶然で決まるという一文。やりたいことが明確じゃなくても普通なんだと知るだけで、焦りの熱が少し下がります。あるいは、「済んだことに愚痴を言う」「人を羨む」「人によく思われたい」という三つが人生を無駄にする行動だという指摘。特に三つ目は刺さる人が多いはずで、気を抜くとすぐそちらに引っぱられてしまう自分を、いったん俯瞰するきっかけになります。また、仕事だけが人生の大半ではないという視点も、働き方を見直すときに効いてきます。組織にいるなら、同質性よりも多様さが力になるという部分も、現場の息苦しさをほどくヒントになりました。 この本は、劇的に人生が変わる類のものではありません。ただ、日々の迷いが少し軽くなる「芯の置きどころ」を教えてくれる一冊です。自分のペースで働きたい人、周りと比べて疲れやすい人に静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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