
相手を洗脳する文章テクニック 人の心を虜にし、思いのままに動かす
宮川明
日本実業出版社 / 2008-10-20
この本について
気になるのは「伝えたつもりなのに相手が動いてくれない」とか、「文章で説明しても、どうも噛み合わない」というあのモヤっとした感じです。僕も仕事の依頼文やメールで同じ壁にぶつかり続けてきました。理屈では合っているはずなのに、相手が一歩も動いてくれない。たぶん、多くの人がここでつまずいている気がします。 この本がおもしろいのは、“言い方を強くする”とか“説得力を高める”みたいな話じゃないところです。もっと地味で、でも現実的な「相手の意識の向き方を変える」という観点で書かれているんですよね。たとえば、時間や順番の言葉を挟むだけで、読み手の頭の中の位置をそっと誘導できるとか。引用の扱いも、ただ権威を借りるというより、“書き手の主張からいったん距離を置かせる”という心理面の話として書かれていて納得度が高いです。そして個人的に刺さったのは、納得しない限り人は動かない、という当たり前なのに見落としがちなポイント。どれだけ論理が通っていても、腑に落ちていなければ行動につながらないという具体例が丁寧でした。 文章を書いていて「なんで伝わらないんだろう」と思い続けている人に向いていると思います。テクニック本というより、相手との距離をどう埋めるかの“観察のコツ”をくれる一冊です。
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