
神様のカルテ0 (小学館文庫)
夏川草介
小学館 / 2017-11-12
この本について
勉強でも仕事でも、「ここでつまずいたら終わりなんじゃないか」と思いながら踏ん張っている時ってありますよね。人に弱音を見せづらくて、でも一人で抱え込むと余計にしんどくなる。最近の医療の話題を眺めていても、「完璧さ」を求められる空気に息苦しくなることがあります。 『神様のカルテ0』に出てくる人たちも、同じように迷ってばかりです。医学生の不安も、研修医のはったりも、患者との距離に悩む姿も、全部きれいごとじゃなく描かれている。でもその中で、夜明け前のような小さな光がぽつりと見える瞬間があって、そこが読んでいて救われるんですよね。医者になることがゴールじゃなくて、そこから始まるという言葉や、優しさは弱さじゃなく想像力だという指摘は、立場を問わず効いてくると思います。 特に、限界があるとわかっていても目の前の人に向き合おうとする姿は、自分の仕事にも置き換えやすい。完璧じゃなくていい。でも「今できる範囲で手を伸ばす」という姿勢は、結果よりも前にある大事なものだと感じさせてくれます。専門的な話が多いのに、読んだあとの静かな熱が残るのは、誰もがひとりで、それでも誰かと関わりながら生きているからなのかもしれません。 自分の頑張り方に迷っている人や、「優しくあること」に自信を持てなくなっている人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの46%が集中しています。
読書の順序
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