
イダジョ!医大女子
史夏ゆみ
角川春樹事務所 / 2019-11-18
この本について
仕事でも生活でも、他人の判断に振り回されることってありますよね。あの時なぜ助けられなかったんだろうとか、どうして自分だけ空回りしている感じがするんだろうとか。頭では割り切れないのに、気持ちがずっと残ったままになるあの感じ。読者の方が保存していた抜粋を見ていると、その「どうにもできない場面に立ち会ってしまうしんどさ」に反応しているように思いました。 『イダジョ!医大女子』は、医療の現場というハードな舞台が描かれているんですが、実はそこにいるのはとても人間的な迷いを抱えた人たちです。命を扱う手の震えとか、正義でいたいのに割り切れない心とか、職場で居場所をなくした人の生活のリアルさとか。どれも大げさに dramatize されていなくて、「自分も似た場面で固まってしまったことがあったな」と思い出させられます。 特に効くと感じたのは、正しい行動が分かっていても動けない瞬間の描き方と、そこからどう気持ちを立て直していくかのニュアンスです。もう一つは、医療とは関係のない登場人物のエピソードが、日常の働き方や人間関係にも通じる視点をくれるところ。読んだあと、完璧にならなくていいんだけど、次に同じ場面が来たら少しだけ違う反応ができそうだと思えるんですよね。 刺さるのは、「正しさより、迷いの中で立ち止まってしまう自分を抱えている人」。そういう人には静かに効いてくる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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