
トルコ現代史 オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで (中公新書)
今井宏平
この本について
海外のニュースを見ていて、「結局この国ってどういう背景で動いているんだっけ…?」とモヤモヤすることがよくあります。特にトルコは、名前を聞く機会は多いのに、ケマルとエルドアンくらいしか知らないまま判断してしまうところがあって、ずっと引っかかっていました。 この本は、その「なんとなく知ってるけど実はよく分かってない」状態を、具体的な人の動きや制度の変化からほぐしてくれます。たとえば、ケマルの六本の矢が何を目指したのかとか、トルコの世俗主義が西欧の政教分離と何が違うのかとか、知識として覚えるというより、国がどういう方向へ舵を切ろうとしていたのかが腑に落ちる形で書かれています。また、エルドアンが市長時代も同じ床屋に通い続けた話のように、「権力者=遠い存在」というイメージが裏返る瞬間があり、政治が急に生々しく感じられます。そういう“人が動かす政治”の視点は、今のニュースの読み方にもじんわり効いてきます。 「表面的な国際ニュースだけだとどうにも腹落ちしない」という人に刺さる一冊です。トルコの話ではあるんですが、トップダウンの意思決定やポピュリズムの広がりなど、日本の仕事や組織を見るときにも似た構造があって、自分ごととして読めました。
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