
新・冒険論(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
角幡唯介
この本について
仕事でも日常でも「なんとなく同じ場所をぐるぐる回ってる感じ」が抜けないときがあります。周りは便利さや安心を求めて進んでいるように見えるのに、自分だけどこかで立ち止まってしまうような、言葉にしづらいモヤモヤです。 角幡唯介さんの『新・冒険論』は、その停滞感に正面から向き合うための視点をくれました。派手な成功や“挑戦”を語る本ではなく、「システムの外に出るとはどういうことか」を、身体感覚レベルで問い直してくる本です。冒険の条件として語られる“危険”と“主体性”は、現代の私たちの日常にも薄く影響していて、たとえば自分で判断することの重さや、自由の本当のしんどさに向き合わざるをえなくなります。また、世間と少しズレてしまう感覚を、そのまま異物としてではなく「別の視点を差し出す役割」として捉え直せるのも大きかったです。 読みながら「自分がほんとうに感じていた違和感はこれだったのかもしれない」と何度も思いました。目標達成よりも“過程”の中にある自由に価値を置く人には、とくにしっくりくるはずです。 世間のペースに合わせるのがしんどい人、自分の感覚のほうが少し過敏だと感じている人に、静かに刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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