
もものかんづめ (集英社文庫)
さくらももこ
集英社 / 2001-03
この本について
日々いろんなことに振り回されて、ふと「なんで大人になってもこんなに落ち着かないんだろう…」と思うことがよくあります。人間関係も仕事も、正しさよりも理不尽さのほうが前に出てくる日だってあるし、家族との距離感にモヤっとすることもある。そんな時に、妙に心が軽くなる本があります。 さくらももこさんの『もものかんづめ』は、悩みを直接解決するような本ではありません。でも、人間のどうしようもない部分を、笑いと一緒に受け止めてくれる力がある。理不尽な学校のルールに対する子どものまっすぐな疑問や、家族のどう描いても完璧じゃない感じ、それでも一緒に生きていくユルさ。どれも深刻に考えすぎた頭に少しだけ隙間を作ってくれるんです。読者が保存している部分からも、怒りや悲しさより「なんでこんなことになるんだよ…」という苦笑いの瞬間に惹かれているのが伝わってきます。 個人的には、家族に対する複雑な感情を抱えながらも、そこで起こる出来事をちょっと引いた視点で見て笑い話にしていく姿勢に、何度も助けられました。真面目に考えるほど行き場がなくなった気持ちが、ふっと肩の力を抜かれるような感覚があります。 「ゆるく現実と付き合う方法がほしい人」に特に刺さると思います。深刻さの渦にいる時ほど、この温度のユーモアが効きます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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