
相手を巻き込む伝え方
鵜川洋明
この本について
仕事で何かを提案するとき、「説明しているつもりなのに、相手の表情が動かないまま終わる」みたいな瞬間ってありませんか。自分の中では筋が通っているはずなのに、なぜか伝わらない。相手がどこで迷っているのかも分からず、ただモヤモヤが残るあの感じです。僕も長いことそこでつまずいてきました。 『相手を巻き込む伝え方』は、そのモヤモヤに正面から向き合う本です。特に刺さったのは「自分の眼鏡」と「相手の眼鏡」の違いを起点にする発想で、前提のズレを整えるだけで会話の温度が変わること。さらに、望ましい未来から逆算してストーリーを組み立てるやり方が、無理に説得するのではなく、自然と一緒に動きたくなる空気をつくれるところが現実的だなと感じました。理屈より先に、自分の中の思いや体験が臨場感として効いてくる、という視点も日々の提案で思い当たるものがあります。 結局のところ、この本は「伝える技術」ではなく、「相手と一緒に意味をつくる姿勢」を教えてくれる本です。ロジックだけでも、熱量だけでも空回りしてしまう人にこそ、静かに効いてきます。提案や相談のたびに空気が重くなりがちな人、あるいは自分の思いをうまく言葉にできずに悩んでいる人に、特にしっくり来ると思います。
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