
メルカリ 希代のスタートアップ、野心と焦りと挑戦の5年間
奥平和行
日経BP / 2018-11-23
この本について
仕事でも副業でも、新しいことを始めようとすると「今の自分でやれるのか」「どこに力を割けばいいのか」が分からなくなることがあります。動きたい気持ちはあるのに、判断軸が定まらないあの感じです。僕もそこでもやつくことが多いのですが、『メルカリ』の創業期を追ったこの本は、その混沌に少しだけ輪郭をつけてくれました。 印象的だったのは、派手な成功談よりも、現場で積み重ねられた“地味だけど効く工夫”が淡々と描かれているところです。深夜に使える会議室がなくて議論が詰まる話や、テレビ局の審査を通すためにパワポではなくワードで資料を作った判断、ミッションを刷り込むためにTシャツまで用意した試行錯誤。どれも「これなら自分の仕事に置き換えられるかも」と思える現実味があります。さらに、タイミングを読む難しさや、運の要素を排除しきれない感覚も率直に描かれていて、変に勇気づけられるより“地に足をつける材料”として効きました。 特に、やるべき仕事を手放して“暇になる”ことで視野が広がるという話は、忙しさに逃げてしまいがちな人ほど刺さるはずです。メルカリの物語というより、組織や事業づくりに向き合うときのリアルな温度が詰まっています。 スタートアップに興味がある人だけでなく、「自分の判断基準をもう少し育てたい」と思っている人に向く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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