
両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」
加藤雅則, チャールズ・A・オライリー, and ウリケ・シェーデ
英治出版 / 2020-03-05
この本について
現場の空気が見えてしまうぶん、「結局どこから手をつければいいんだろう…」と足が止まることってありませんか。制度を変えれば何とかなる気もするし、対話が大事なのも頭ではわかる。ただ、目の前の仕事で手一杯の中で、どう動けばいいのかが曖昧なまま時間だけ過ぎていく。僕自身ずっとそのループにいました。 この本が効いたのは、組織の問題を“原因探し”ではなく、“動ける条件づくり”として捉え直せたことです。現場が変わらないのではなく、変わりたくても変われない状態にあるだけだという視点に立つと、こちらの問いかけや関わり方がまるごと変わります。また、アイデアを作る段階よりも、その後の“育成から量産化まで”の溝の深さに光を当ててくれるので、なぜ良い種が事業にならないのかが腑に落ちます。さらに、組織能力を「人のつながり方」として捉え直す話は、結局は組織アイデンティティの問いに行き着くんだと気づかせてくれました。 派手な処方箋が欲しいわけではなく、現場のモヤモヤをどう扱うかでずっと悩んでいる人には刺さると思います。読み終えても即答が手に入るわけではありませんが、目の前の対話や小さな試行錯誤をどう積み直すかが具体的に見えてきます。僕はそこが一番の収穫でした。
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