
資本主義の再構築 公正で持続可能な世界をどう実現するか (日本経済新聞出版)
レベッカ・ヘンダーソン and 高遠裕子
日経BP / 2020-10-27
この本について
最近、「良いことをしてるつもりなのに、社会全体の構造が変わらない限り無力なんじゃないか…」みたいな気持ちになることが増えました。個人の努力と、大きな仕組みのあいだで宙づりになる感じです。企業のサステナビリティ施策も、どこまで本気なのかつい疑ってしまう。でも何を拠り所にすればいいのかはよく分からない。そんなモヤモヤを抱えている人に、この本はかなり効きます。 面白いのは、「資本主義をどう直すか」という大きな話をしつつ、実際に企業が何をして、どこでつまずき、どう突破したのかを具体的に描いているところです。ティーバッグの紅茶ですら社会課題にタッチできる話や、企業が自分の“汚い洗濯物”をさらして変わり始めた瞬間の描写は、抽象論では味わえないリアリティがあります。個人で戦うのは無理でも、仲間や共通の目的があると状況が動き出す、という視点は自分の働き方にもそのまま使えました。 「世界は救えなくても、自分の半径でできることはある」と思いたい人に刺さる一冊です。大きな理想を語る本ではなく、経済合理性・組織の仕組み・人間の心理がどう絡むと“社会は少しずつ良くなるのか”を淡々と示してくれる本でした。
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