
日本という方法 おもかげの国・うつろいの国 (角川ソフィア文庫)
松岡 正剛
KADOKAWA / 2020-09-24
この本について
最近、「自分がどの価値観で物事を見ているのか」がわからなくなることがよくあります。西洋的な論理で割り切ろうとしてもしっくりこないし、かといって伝統とか文化と言われても、何を拠りどころにすればいいのか迷う。そんな宙ぶらりんな感じを、どう扱えばいいのか悩んでいました。 松岡正剛『日本という方法』は、その“宙ぶらりん”を無理に整理しようとせず、むしろ混ざり合った場所から見えるものを拾っていく本でした。抜粋にもありますが、清沢の「消極主義」や九鬼の「失ってわかる感覚」など、二項対立に乗らずにものを見る姿勢がいくつも出てきます。正解に寄せるのではなく、極の間に立つこと自体を一つの方法として扱うところに、僕はだいぶ救われました。明治以降の“西洋化への一直線感”をいったん脇に置いて、日本がどうやって言葉や歴史をつくり、異質なものと出会い直してきたのかを具体的に追えるのも、この本の効きどころです。 自分の立ち位置が定まらないとき、外から借りた価値観を疑いながらも、空白になりすぎないための視点がほしい人に刺さると思います。僕自身、迷ったまま読んだのに、読み終えたあと「この揺らぎごと生きていいのかもしれない」と思えるようになりました。
読書インサイト
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多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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