
主権者のいない国
白井聡
講談社 / 2021-03-29
この本について
政治の話になると、「どうせ変わらないし」「自分が口を出しても無意味だろうな」と思ってしまうことがよくあります。私自身、ニュースを見ても距離を置いてしまう時期が長くて、ただモヤモヤだけが溜まる感じでした。でも、その“距離”そのものがどこから来ているのかは、意外と考えたことがありませんでした。 『主権者のいない国』は、そこにそっと切り込んできます。何か大きな答えをくれるというより、「そもそも私たちはなぜ自分の人生のハンドルを握ろうとしないのか」という視点を渡してくれます。歴史や記憶が曖昧になると社会全体がゆっくり劣化していく仕組み、そして“主権者教育”の空虚さを、建前ではなく実際の行動レベルで描いているところが刺さりました。特に、責任とは誰かに与えられるものではなく、自分の生活に対して引き受ける態度のことだ、という指摘は、日常の判断にもそのまま響きます。 読み終わってすぐ劇的に何かが変わるタイプの本ではないですが、自分が何を見落としていたのか、どこで思考停止していたのかを一つずつ拾い直すきっかけになります。政治に限らず、「どうせ自分なんて」と思う癖がある人には特に効く気がします。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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