
深い河 新装版 (講談社文庫)
遠藤周作
講談社 / 2021-05-14
この本について
ふだん、人との距離の取り方とか、善悪の境界みたいなものにモヤッとすることがあります。誰かを助けたつもりが余計なお世話に見えたり、逆に自分の弱さが誰かを支えたように感じたり。白黒では割り切れないところに、人間関係のしんどさも、あたたかさもあるんだろうなとよく思います。 『深い河』の抜粋をあらためて読むと、その割り切れなさに真正面から向き合っているのがわかります。善のなかに悪が、悪のなかに救いが潜むという感覚や、生活と人生のあいだに横たわる溝。失ってからようやく気づく関係の重さ。こういう部分が刺さった人は、おそらく「自分は何を求めて生きてきたのか」を、うまく言葉にできないまま抱えてきたのではと思います。遠藤周作はその曖昧さをごまかさず、でも悲観にも寄りかからず、人が生きる動機のかたちを静かに拾い上げていきます。 この小説が効くのは、救いという言葉に違和感があるのに、どこかで「それでも何かに触れたい」と思っているときです。宗教や善悪の話に見えて、実際には自分の過去の選択や、大事にしてきた人との関係をどう受け止めるか、という非常に個人的なテーマに向かわせられます。「白黒つかない前提で生きている人」に刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要








