
〈叱る依存〉がとまらない
村中直人
この本について
子どもや部下に注意するとき、「これって本当に必要な叱り方なんだろうか…」と後からじわっと不安になることがあります。相手のためと言いながら、実は自分の焦りや苛立ちをぶつけているだけなんじゃないか。そんな疑いに気づいてしまうと、どう向き合えばいいのか一気にわからなくなるんですよね。 『〈叱る依存〉がとまらない』は、まさにそのモヤモヤに手を伸ばしてくれる本でした。刺さるのは、「叱る側にも“報酬”がある」という指摘です。叱ると一瞬だけ自分の不安が静まり、状況をコントロールできたように感じる。でも、その“気持ちよさ”こそが、叱る回数を増やしてしまう。さらに、叱られた側が見せる「大人しくなったように見える反応」の正体が、実は学習性無力感に近い可能性がある、と説明されると、胸の奥がざわつきます。自分が「正しいつもりでやっていたこと」が、相手の冒険心や主体性を奪っていたかもしれない、と。 この本が効くのは、叱ることを“禁止”するためではなく、「そもそも自分が何を求めて叱っているのか」を見つけ直すためです。相手が変わらないから苦しいのではなく、自分の中にある“受け入れがたい現実”が叱る行動を駆り立てているという視点は、つらいけれど前に進むための土台になります。 「叱らない方法」を探す前に、自分の内側から整理したい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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