
授業で学級をつくる
土居正博
この本について
授業がバタついた日ほど「学級づくりって、結局どこから手をつければいいんだろう…」と手が止まります。システムを整えても回らないし、子ども同士の関係を重視しすぎても授業がおろそかになる。その狭間で悩む人は多いと思います。 『授業で学級をつくる』は、その“宙ぶらりん”をほどいてくれる本でした。特に刺さったのは、学級づくりの中心に置くのは集団ではなく一人ひとりの「基礎的資質」だという視点です。積極性や丁寧さ、他者尊重といった根っこの部分を授業の中で育てていくからこそ、学習集団としても自然にまとまっていく。この順番の逆転が、自分の中では大きな整理になりました。 もう一つは、教師が決めすぎないことへの示唆です。掃除の仕方でも、朝の会でも、子どもに考えさせる経験そのものが「人によって違う」ことを実感させ、他者尊重につながっていく。注意する基準も、「あなたに迷惑をかけたか」で考えるという線引きがとても現実的で、今日の授業から使える感覚です。 授業の手応えと学級の落ち着きの両方を求めて、どこかで迷っている先生ほど、この本の地に足のついた視点が効くと思います。そんな人にこそ静かに刺さる一冊です。
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