
人間ってなんだ (講談社+α新書)
鴻上尚史
講談社 / 2022-07-22
この本について
最近、人との距離感とか、自分の「普通」ってどこなんだろう…とぼんやり考えることが増えました。正しさとか健全さみたいなものが前提になっていて、ちょっとでもズレると「これ大丈夫かな」と不安になる感じです。そういう時に『人間ってなんだ』を読んだら、力づくで答えをくれる本ではないのに、視点がすっと動く瞬間がいくつかありました。 特に大きかったのは、「自分がいつもいる位置から少しずれる」ことの大切さが、頭じゃなくて体で理解できるようになるところです。座って考えたことは座った体にしか届かない、という言葉はけっこう刺さって、仕事でも家でも同じ姿勢のまま考え続けて固まっていた自分に気づきました。あと、「一生懸命と集中は違う」という話も、がんばる方向を間違えるとしんどくなるよね…と妙に実感を伴って入ってきます。 もうひとつ、この本は「ズレ」を恐れなくていいという感覚を少しずつ育ててくれます。人は自分の持っている構図から外れたときに笑う、という説明があって、自分が他人のズレを笑ってしまう理由や、逆に笑われてモヤッとする理由が腑に落ちました。そこに善悪のジャッジはなくて、構図が違うだけなんだと思えると、人との距離がちょっと楽になります。 派手ではないけれど、読んだあとに視界の角度がほんの少し変わる本です。自分の「普通」に窮屈さを感じている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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