
コミュニケイションのレッスン
鴻上尚史
大和書房 / 2013-05-30
この本について
人と話すとき、なぜか焦ったり、急に言葉が出なくなったり、相手の顔色ばかり気にしてしまったり。頭では「落ち着けばいい」と分かっているのに、気持ちが勝手に暴走してしまうこと、僕もよくあります。特に仕事の場だと、情報を順番に伝えるだけのはずなのに、印象や結論から飛び出してしまって後で落ち込む…そんなことの繰り返しでした。 『コミュニケイションのレッスン』は、そういう“日常のつまずき”を俯瞰して見直す感覚をくれる本でした。いきなり主人公から語らず、まず「全体」から置いていくという構え方。沈黙が訪れた時は、無理に埋めず、重心を下げて深呼吸するという身体の使い方。そして、自意識を消そうとしないで、あえて“話している内容の細部”に意図的に意識を向けるというやり方。このあたりは実際に場面を思い浮かべると、すぐ使える感覚が多かったです。 読んでいて思ったのは、「世間」と「社会」という二つの空気の違いを知るだけで、自分のコミュニケーションの癖がかなり整理されるということ。相手と価値観がずれて当たり前の場で、どうやって情報を一列に並べて渡すか。そのための姿勢が、決して精神論だけで語られていないのが助かりました。 「緊張しやすいけど、場数を踏めば慣れる…と言われても、それじゃ変わらないんだよな」という人には、特に刺さると思います。自分の癖に気づきつつ、ちょっとずつ“扱い方”が分かってくる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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