
日記力 『日記』を書く生活のすすめ (講談社+α新書)
阿久悠
講談社 / 2003-06-21
この本について
最近、情報に流されてばかりで、自分の感じ方がどこにあるのかよく分からなくなることがあります。気づけば「みんなが言ってるから」「今これが流行ってるから」で動いてしまって、あとから自分の芯がどこにあったのか探す羽目になる。僕もよく迷うのですが、そんなときに助けられたのが阿久悠さんの『日記力』でした。 この本は、いわゆる“きれいな日記を書こう”とか“人生を変えよう”といった話ではありません。むしろ逆で、日々の生活の中で、自分のアンテナに引っかかったことだけを一ページに五つ書くだけ。それだけなのに、気づけば「昨日と違う今日」を見つける目が育っていく。ブームや賞味期限に振り回されない価値観を、自分の手でつくっていける感覚が少しずつ積み重なります。誰かの正解を追いかけるのではなく、自分が何に反応している人間なのかが、じわっと見えてくるんです。 もう一つ、この本で印象的だったのは“落とす”作業の話です。七つ候補があっても書けるのは五つだけ。何を残し、何を切り捨てるかを自分で決める。その行為が、自分の視点の輪郭をはっきりさせてくれる。情報そのものではなく、それをどう受け取るかに価値があるという言葉が、妙に腹に落ちました。 自分だけの感覚を取り戻したい人、流される日々に少し疲れてきた人には静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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