
体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉 (文春e-book)
伊藤 亜紗
この本について
うまくやろうと思えば思うほど、体が言うことを聞かない時ってありますよね。仕事でも勉強でも、頭では理解しているのに「なぜかできない」まま止まってしまう。僕もよくそこで混乱して、「意識の仕方が悪いのかな」と自分を責めていました。 この本は、そのモヤモヤに対して別の見方をくれます。体はそもそも意識の完璧な部下ではなく、むしろ意識より先に飛び出していく存在だ、と。だから新しいことができるようになる時、私たちは必ずどこかで“意識が追い越される瞬間”を経験している。あの「気づいたらできていた」という出来事を、単なる偶然や才能で片付けず、体の側から説明してくれるのが面白いところでした。 さらに、テクノロジーとの関わり方も、支配する側か支配される側かという単純な構図ではなく、体のユルさを借りて可能性を広げる相棒のように描かれていきます。バーチャルでも現実でも、体は境界線を勝手にまたいで経験として取り込んでしまう。その様子を読んでいると、「できるようになる」って本来こんなに不思議で開かれた現象なんだな、と少し肩の力が抜けました。 自分の成長を「努力」だけで説明できない感覚がある人に刺さると思います。意識と体とテクノロジーの三つ巴の関係をのぞくことで、停滞していた部分に新しい入り口が見えてくる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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