ナマケモノ教授のムダのてつがく

ナマケモノ教授のムダのてつがく

辻信一

累計読者数6
平均ハイライト数 11.2件/人
star総合評価 46/100
start序盤集中型

この本について

最近、「時間をどう使えばいいのか」みたいな話になると、急に胸がざわつくことがあります。仕事の効率とか、成果とか、役に立つかどうかみたいな物差しばかりが並ぶ中で、そこに自分まで当てはめられていく感覚があるんですよね。ムダなく生きようと頑張るほど、逆に自分がどんどん貧しくなる感じがするというか。 『ナマケモノ教授のムダのてつがく』は、そのざわつきをいったん脇に置かせてくれる本でした。時間は「誰のものでもなく自分のもの」と言い切る視点や、役に立たないものを近くに置くことがユーモアであり、硬直した世界への小さな抵抗になるという話は、効率で締め上がった日常に少しだけ息を入れてくれます。そして「答えの出ない状態に耐える力」を広くとらえ直すネガティブ・ケイパビリティの考え方は、すぐに結論を求められる今の社会で、一度立ち止まることを肯定してくれる感じがありました。 この本は、劇的に生き方を変えてくれるわけではありません。ただ、自分の時間を他人の尺度で評価してしまう癖や、「目的のために全部を最適化する」思考から、ほんの数ミリずれる余白をつくってくれます。そこに救われる人はきっといるはずです。 目的に追いかけられて疲れている人に、静かに刺さる本だと思います。

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出版社による紹介

暮らし、労働、経済、環境、ハイテク、遊び、教育、人間関係......「役に立つ」のモノサシに固められた現代人の脳ミソに頂門の一針!
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