
史的システムとしての資本主義 (岩波文庫)
ウォーラーステイン and 川北 稔
岩波書店 / 2022-07-15
この本について
仕事でも生活でも、「なんでこんなに効率や利益に振り回されるんだろう」とモヤッとすることがあって、原因は自分の頑張り方にあるのか、それとももっと大きい仕組みにあるのか分からなくなる時があります。そういうときに、この本に出てくる“資本が自己増殖を目的に使われる”という視点が妙に腹に落ちました。自分の違和感が、個人の性質じゃなくて歴史の流れの中に位置づけられる感じです。 読んでいて特に刺さるのは、資本家同士の利害が必ずしも一致しないという話で、全体の利益よりも「自分の取り分」が優先される構造が昔から仕込まれていたという点でした。職場の意思決定が噛み合わない理由も、こうした仕組みの延長線上にあるんじゃないかと考えるきっかけになります。また、万物の商品化が進むほど矛盾が増えるという指摘は、最近の生活で感じる薄い息苦しさとつながって、単に悲観するのではなく「どこで距離を取るか」を考えやすくしてくれました。 大げさに世界を変えるような本ではないですが、自分のモヤモヤを一段引いたところから眺めたい人にはすごく合うと思います。とくに、働きながら「この仕組みって本当にこうじゃないといけないの?」と感じたことがある人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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