
躁鬱大学―気分の波で悩んでいるのは、あなただけではありません―(新潮文庫)
坂口恭平
新潮社 / 2023-10-30
この本について
一人の時間をうまく扱えなかったり、人に合わせすぎて後からぐったりしたり、「自分って何なんだろう」と急に空っぽになったように感じたり。日常のちょっとした場面で、説明しづらいモヤモヤを抱えている人って多いと思います。僕もそういうとき、性格のせいにしては自己嫌悪に落ちて…を繰り返していました。 坂口恭平さんの『躁鬱大学』は、そうした感覚を「気質」として言語化してくれる本です。たとえば、人に合わせすぎる癖がただの“気の弱さ”ではなく、相手の不快を敏感に察知してしまう体質だと知ると、無理に直そうとしなくてもよくなる。あるいは、一人時間がしんどい理由が“努力不足”ではなく、“一人だと機能しにくい”という特性そのものにあるとわかると、罪悪感が少し軽くなる。さらに、何かを続けるときに「自分のため」ではなく「誰かに見せるため」のほうが動きやすい、という視点も、実際の行動レベルで試しやすいところです。 読みながら「これ、自分だけじゃなかったんだ」と肩の力が抜ける場面が多くて、無理に“理想の人間像”に寄せようとしていた部分に気づける感じがありました。合う合わないはあると思いますが、「空っぽな感じに名前をつけられずにいる人」には、とても静かに効く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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