
小説 人望とは何か? (PHP新書)
眞邊 明人
PHP研究所 / 2023-10-13
この本について
仕事で人を動かす立場になったとき、「正しいことを言っているはずなのに、まったく伝わらない」とか、「チームの判断がバラバラで、自分もどこに軸を置けばいいのか分からない」というモヤモヤってありますよね。僕自身、正論を積み上げても現場が動かない瞬間に何度もぶつかりました。 この本が面白いのは、リーダーシップを精神論ではなく、“現場で起きているリアルなズレ”から描き直しているところです。たとえば、聞く耳を持たない相手に何を言っても届かないという、誰もが経験として分かっていることを起点にして、「相手の感情のスイッチが入る瞬間を逃さない」という具体的な視点をくれます。また、人望とはカリスマ性ではなく、組織の価値観を一番うまく体現して、みんなの矛盾を小さくまとめていく力だという説明も、実際の職場に置き換えるとかなり納得感があります。 さらに印象的だったのは、「成長とは他人から選ばれること」という考え方です。努力しているつもりでも選ばれなければ意味がない、という言い切りは厳しいですが、現実を冷静に見れば確かにそうで、僕自身の行動の基準も少し変わりました。安定を求めるあまり希望を見失いやすい今の職場環境で、どうやって自分の視座を保つのかというヒントも多いです。 特に、正論だけでは人が動かない現場に悩んでいる人、チームの軸が見えなくてしんどい人には刺さる一冊だと思います。
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