闇の精神史 (ハヤカワ新書)

闇の精神史 (ハヤカワ新書)

木澤 佐登志

早川書房 / 2023-10-17

累計読者数6
平均ハイライト数 8.7件/人
star総合評価 42/100
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この本について

最近、未来について考えるたびに、妙な閉塞感みたいなものがつきまといませんか。新しいテクノロジーの話を聞いても、結局は今の社会を延命しているだけなんじゃないか、とか。自分の足元はふわふわしてるのに、遠い未来だけは妙に崇高に語られる感じへの違和感とか。僕自身、そのあたりでずっと引っかかっていました。 『闇の精神史』は、そのモヤモヤを「気のせい」で済ませず、ちゃんと由来を掘り下げてくれる本でした。たとえば、未来が“時間の先”から来るものではなく、むしろ過去から亡霊のように回帰してくる、という視点。これを読んだ時、僕が抱えていた停滞感にも輪郭が生まれました。また、ユートピアを「現実を断絶させる別の可能性」として捉え直す話は、どうして未来像が貧弱になっているのかを静かに説明してくれます。さらに、テクノロジーがいつのまにか官僚制の道具になってしまう流れも丁寧に追っていて、普段感じていた違和感の背後にある歴史や思想が少しずつ立ち上がってきます。 大げさに人生が変わる、みたいな本ではありません。ただ、今ある現実を当たり前のまま受け取れなくなる、という意味では確かに効きます。過去・現在・未来のつながりがうまく掴めない人、あるいは「未来って本当に必要なのか」と立ち止まってしまう人には、とても刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

19世紀末ロシア、独立直後のジャマイカ、サイバー空間――様々な時と場所に現れた、「宇宙」をめぐる思想。分子となって銀河に散らばる全祖先の復活を唱える者、自らのルーツを土星に見出し異形の音楽を創り出す者......。果てなき頭上の漆黒に、人は何を見るのか?
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