
啓蒙思想2.0〔新版〕 政治・経済・生活を正気に戻すために (ハヤカワ文庫NF)
ジョセフ ヒース and 栗原 百代
この本について
最近、ニュースやSNSを見ていて「なんでこんなに話がかみ合わないんだろう」と感じることが増えました。自分の勘や経験だけで判断してしまう瞬間もあって、理性的に考えたいと思いつつ、気づけば思い込みに寄っていたり。そういうモヤモヤに触れてくるのが『啓蒙思想2.0』でした。 この本が効くのは、まず「直感が強く主張してくる理由」を丁寧に言語化してくれるところです。自分の中で“正しい気がする”だけの判断が、どれほど反復や既知性に左右されているのかを具体的に示してくれるので、日常の判断を一歩引いて見られるようになる。さらに、合理的に考えることがなぜこんなにも疲れるのか、脳の仕組みの面から説明されることで、「なんで自分はこんなに判断に迷うんだろう」という無駄な自己嫌悪も少し薄れます。 もう一つ効いたのは、相手の不合理に苛立つ前に、「人間同士でコミュニケーションするって、本来このくらい難しい」という前提を取り戻せたことでした。議論が噛み合わないときの距離の取り方や、そもそも闘ってはいけない相手の見分け方が、現実的な温度で書かれています。 情報に振り回されがちな人、あるいは「合理的に考えたいのに、いつも感情に流されてしまう」と感じている人に、とても静かに刺さる本だと思います。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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