
三流のすすめ
安田登
ミシマ社 / 20210626
この本について
仕事でも趣味でも、少し掘り下げようとすると「自分は飽きっぽいんじゃないか」とか、「なんで人より迷ってばかりなんだろう」とか、そんなモヤモヤが出てくることがあります。周りはスッキリ言語化して先に進んでいるように見えるのに、自分だけぐるぐる考えてしまう…。僕自身ずっとこの手の悩みを抱えてきました。 『三流のすすめ』は、そんな“ぐるぐる派”の人を否定しないどころか、その迷い方そのものに価値があるんじゃないか、と別の角度を見せてくれます。たとえば、すぐ満たさずに欲望を育てるという話。調べてわかった気になる前に、自分の中に残る「こひ」の感覚を大事にすることで、思考も経験も発酵していく。あるいは、人より飽きっぽいと感じる自分も、じつは「お腹いっぱいになるのが早いだけ」と捉えると、責める気持ちがふっと軽くなる。さらに、本に書いてあることを翌日忘れてしまうのも、単に“思う”時間が足りなかっただけだと気づくと、読み方そのものも変わります。 三流という言葉はネガティブに聞こえるけれど、ここで語られる三流は、肩の力が抜けていて、目移りしながらも自分のペースで深く潜っていく人のこと。評価軸に合わせて動くのがしんどい人や、道に迷いがちな自分をなんとか扱いたい人にとって、この本は静かに効いてくると思います。 とくに、「すぐ飽きる自分をずっと責めてきた人」には刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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