
言語の力 「思考・価値観・感情」なぜ新しい言語を持つと世界が変わるのか?
ビオリカ・マリアン、今井 むつみ、桜田 直美
KADOKAWA / 2023-12-21
この本について
仕事で相手の意図を取り違えたり、海外の情報を読むたびに「同じ言葉を使っているはずなのに、何かズレるな」と感じることがあります。AI翻訳が便利になった今でも、このモヤモヤだけはどうにも解消されなくて、ずっと引っかかっていました。 この本が面白いのは、「外国語を学ぶ=コミュニケーション手段を増やす」ではなく、「自分のものの見え方そのものが変わる」という話を、具体的な例で示してくれるところです。日本語の“かもしれない”が交渉の場では“絶対にない”と解釈されるとか、同じ招待状でも文化によって意味がまるで違うとか、笑ってしまうようなエピソードなのに、自分の日常にも思い当たる節がありすぎました。AI翻訳では起きない“認識の揺れ”が、自分で言語を学ぶことでしか手に入らない、という指摘も強く刺さります。 読み進めるうちに、言語を増やすことはスキルの話ではなく、「視点の切り替えのトレーニング」なんだなと腑に落ちました。相手の文化的背景を想像できるようになったり、感情に引っ張られにくくなったり、ステレオタイプに気づけたり。どれも仕事でも私生活でも、じわじわ効いてくる変化です。 異文化コミュニケーションに限らず、「自分の見えている世界の枠を広げたい」と思っている人にとても合う本だと思います。
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